タテスジホオズキガイ(その他表記)Coptothyris grayi

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タテスジホオズキガイ」の意味・わかりやすい解説

タテスジホオズキガイ
Coptothyris grayi

触手動物門腕足綱有関節目ダリナ科。殻は殻長3~5cm,殻幅3~4cmの扇形で,赤または紅灰色。多くの放射条紋が著しく,周縁波状になっている。日本各地の沿岸より水深 300mぐらいまでに分布する。古くからホオズキガイ,ヤエギクと呼ばれ,二枚貝と思われていた。古世代に最も繁栄していた腕足類仲間で,ミドリシャミセンガイとともに「生きている化石」といわれている。

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世界大百科事典(旧版)内のタテスジホオズキガイの言及

【ホオズキガイ(酸漿貝)】より

… 古生代の初めに出現してから現在までほとんど体制に変化がなく,〈生きている化石〉といわれている。 現生種は世界に約250種あり,ホオズキチョウチン,コカメガイPictothyris picta,タテスジホオズキガイCoptothyris grayiなど日本には70種ほどが生息する。腕足類【今島 実】。…

【腕足類】より

…古生代に繁栄した海生無脊椎動物で,中生代以降は衰退の一途をたどり,現在の生物界の中ではきわめて小さな位置を占めているにすぎない。したがって,地質学や古生物学では重要視されているが,生物学や海洋学の中ではあまり重用されず,また一般にもなじみの薄い生物といえる。 軟体部が2枚の殻によって包まれているという基本的な形態が二枚貝類とよく似ているが,二枚貝類が形も大きさもほぼ等しい2枚の殻をもっているのに対し,腕足類の殻は形も大きさも違う。…

※「タテスジホオズキガイ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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