タングステン鉱物(読み)タングステンこうぶつ(その他表記)tungsten mineral

改訂新版 世界大百科事典 「タングステン鉱物」の意味・わかりやすい解説

タングステン鉱物 (タングステンこうぶつ)
tungsten mineral

タングステン主成分とする鉱物総称。鉄重石FeWO4,マンガン重石MnWO4,この両者の固溶体である鉄マンガン重石(Fe,Mn)WO4灰重石CaWO4,鉛重石PbWO4などがある。さらにCu,Bi,Feなどを含むタングステン酸塩鉱物や酸化タングステン鉱WO3・H2Oなどもあるが,多くは風化生成物であり,資源としては重要ではない。地殻中には平均1ppm程度存在する。これら鉱物の中で,鉄マンガン重石と灰重石が資源として重要である。花コウ岩マグマの活動に伴う接触交代鉱床熱水鉱床ペグマタイト鉱床などが重要な資源である。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android