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灰重石 かいじゅうせきscheelite

翻訳|scheelite

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

灰重石
かいじゅうせき
scheelite

CaWO4 。正方晶系の鉱物。比重 6.10,硬度 4.5~5。ガラス光沢をもち,無色,白,黄白,褐色,ときに灰,橙黄,緑色を示す。タングステンの最も重要な鉱石の一つで,気成・熱水鉱床またはペグマタイト鉱脈鉱床に産する。英名は 1781年,この鉱物中にタングステン酸を発見したスウェーデンの化学者 K.シェーレにちなんで命名された。

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百科事典マイペディアの解説

灰重石【かいじゅうせき】

重要なタングステンの鉱石鉱物。組成CaO・WO3で,MoがWの一部を置換。正方晶系で,通常八面体結晶。硬度4.5〜5で,へき開は明瞭。ガラス光沢をもち透明,無色かまたは白・緑・褐色

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世界大百科事典 第2版の解説

かいじゅうせき【灰重石 scheelite】

主要なタングステン鉱石鉱物の一つ。化学組成CaWO4。カルシウムCaを銅Cuが,タングステンWをモリブデンMoがそれぞれ一部置き換えたものも存在する。正方晶系に属し,形は八面体を主とするが,板状,塊状または粒状集合体として産することも多い。透明または半透明で,ガラス光沢をもつ。色は白~淡黄で,褐色みや緑色みを帯びる。条痕は白色。へき開は{101}に明瞭。暗所で加熱したり,紫外線をあてると青色の蛍光を発する。

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大辞林 第三版の解説

かいじゅうせき【灰重石】

タングステンの主要な鉱石。無色または淡褐色でガラス光沢があり、白色の条痕じようこんがある。正方晶系。ペグマタイト鉱床・接触交代鉱床などに産する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

灰重石
かいじゅうせき
scheelite

タングステン(W)の重要な鉱石鉱物の一つ。気成ないし高温熱水鉱床、接触交代鉱床(スカルン型鉱床)、ペグマタイト中に産する。気成ないし高温鉱床中のものは、石英脈中に存在し、鉄マンガン重石、輝水鉛鉱、錫(すず)石、硫砒(りゅうひ)鉄鉱、自然蒼鉛(そうえん)などとともに産し、接触交代鉱床中においては、灰鉄輝石、灰礬(かいばん)ざくろ石などと、あるいは磁硫鉄鉱、黄銅鉱などとともに産する。モリブデン置換体の灰水鉛(かいすいえん)石とは化学組成上連続するが、中間物の空間群が異なることが明らかにされたため、従来変種名とされてきたセイリジ鉱seyrigiteが独立種となる可能性がある。自形は正方複錐(ふくすい)状。灰重石後の鉄重石仮晶をライン鉱reinite(化学式FeWO4)という。山梨県牧丘(まきおか)町(現、山梨市牧丘町)乙女鉱山の産出例は有名である。大きい比重、紫外線による発光などの性質から同定される。英名は、1781年に三酸化タングステンを本鉱中に確認したスウェーデンの化学者カール・ウィルヘルム・シェーレKarl Wilhelm Scheele(1742―1786)にちなむ(元素タングステンの発見は1783年)。[加藤 昭]

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