ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チグラネス2世」の意味・わかりやすい解説
チグラネス2世
チグラネスにせい
Tigranes II
[没]前6
古代アルメニア帝国の支配者。在位前 20~6年。アルタウァスデス3世の子。ローマの M.アントニウスによって捕えられてエジプトに送られ,その後長くローマに住んだ。兄アルタクセスの暗殺後アルメニア人によるローマ皇帝アウグスツスへの請願によって帰国を許され即位。帰国の際には次帝チベリウスが軍隊とともに彼に随伴したが,貨幣などにはパルティア語が用いられており,ローマの支配が表面的であったことを示している。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報