チシュティー教団(読み)チシュティーきょうだん(その他表記)Chishtī

改訂新版 世界大百科事典 「チシュティー教団」の意味・わかりやすい解説

チシュティー教団 (チシュティーきょうだん)
Chishtī

アフガニスタン北西部のヘラート近くのチシュト出身のアブー・イスハークAbū Isḥāq(?-940)によって創設されたスーフィー教団タリーカ)の一つ。中央アジアのスーフィー教団はインド,西アジアに大きな影響を及ぼしたが,このチシュティー派のインドにおける本格的な活動は,ムイーヌッディーン・シジュジーMu`īn al-Dīn Sijzī(1142?-1236)が,12世紀末,デリー南西のアジュメールハーンカー(修道場)をつくった時に始まる。インドにおいて,この教団の指導者たちは清貧に甘んじ,デリー・サルタナット,ムガル帝国を通じ,一般ムスリムに対して,最大の影響力をもった。アジュメールはその中心地として今日でもイスラム祭日には多くの参詣者を集める。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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