アジュメール(その他表記)Ajmer

改訂新版 世界大百科事典 「アジュメール」の意味・わかりやすい解説

アジュメール
Ajmer

インド北西部,ラージャスターン州の旧都。人口48万5575(2001)。アラバリ山脈北麓を走ってデリー西海岸を結ぶ交通路の中間点にあり,デカン高原への交通路を分岐する。都市形成は12世紀初めにさかのぼり,とりわけムガル朝期を通じて同帝国とラージプート族との争奪地となった。アクバル大帝の離宮(現,博物館),イスラム聖者の廟などの旧跡がある。農産物集散のほか,綿工業,車両工業が立地する。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「アジュメール」の意味・わかりやすい解説

アジュメール

インド北西部,ラージャスターン州中部の都市。塩,綿花の取引地で,綿織物を産する。イスラム聖者の墓,ジャイナ教寺院,約11km西に聖湖プシカルがある。55万1000人(2011)。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のアジュメールの言及

【チシュティー教団】より

…アフガニスタン北西部のヘラート近くのチシュト出身のアブー・イスハークAbū Isḥāq(?‐940)によって創設されたスーフィー教団(タリーカ)の一つ。中央アジアのスーフィー教団はインド,西アジアに大きな影響を及ぼしたが,このチシュティー派のインドにおける本格的な活動は,ムイーヌッディーン・シジュジーMu‘īn al‐Dīn Sijzī(1142?‐1236)が,12世紀末,デリー南西のアジュメールにハーンカー(修道場)をつくった時に始まる。インドにおいて,この教団の指導者たちは清貧に甘んじ,デリー・サルタナット,ムガル帝国を通じ,一般ムスリムに対して,最大の影響力をもった。…

※「アジュメール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android