チチハル特別市(読み)チチハル(その他表記)Qiqihar

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チチハル特別市」の意味・わかりやすい解説

チチハル(斉斉哈爾)〔特別市〕
チチハル
Qiqihar

中国東北地方,ヘイロンチヤン (黒竜江) 省南西部,ソンネン (松嫩) 平原の中部にある工業都市。市区と 10県,1自治県から成る。ネン (嫩) 江の両岸にわたり,西方に飛び地のニエンツーシャン (碾子山) がある。中心市街地はネン江東岸にあり,ダウール族の集落であったが,清の初期にロシアの東進に対する防衛拠点として火器営が設けられ,軍隊が駐屯して次第に発展した。黒竜江将軍の駐在地ともなり,民国では省都となった。ハルビン (哈爾浜) 市に次ぐ省第2の工業都市で,大型の製鉄工場,ディーゼル機関車,工作機械などの重機械工場,木材加工工場,発電所などが立地。郊外では畑作のほか酪農が盛ん。ピンチョウ (浜洲) 鉄道が通り,ピンチー (平斉) 鉄道とチーペイ (斉北) 鉄道の接続点で,水運もあるために,小麦,大豆,テンサイなどの集散が盛ん。付近で天然ソーダを産する。人口 590万 4458,うち市区人口 142万 4861 (1990) 。

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