チベット音楽(読み)チベットおんがく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チベット音楽」の意味・わかりやすい解説

チベット音楽
チベットおんがく

チベットは,同じラマ教の盛んなモンゴルとはラマ教音楽を共有して最も近く,インドの仏教音楽の声明 (しょうみょう) の古い形を保存しながら独自の仏教音楽を作り上げた。古い仏教音楽の伝承という点や多くの派に分れた点で日本の声明に似たところがある。民謡民俗芸能は,東部では中国の影響が強く,中部や西部地方では,ヒマラヤ地方の民俗音楽と類似した点もあり,それぞれ特色をもつ。琵琶洞簫 (どうしょう) など中国系の楽器のほかに,チベット独特のダムニヤンや,2つの頭骸骨でつくるダマル (でんでん太鼓) や人骨の笛などがある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android