知恵蔵 「ツイッター履歴書」の解説
ツイッター履歴書
日本では、ツイッターやフェイスブックといったソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を利用して、就職活動を行うことを「ソー活」と呼ぶ。2011年以降、「ソー活」によって、学生と企業双方が、SNSに参加し、情報交換を図るスタイルが浸透しつつある。米国では、学生に限らず各層の求職者の間で、ツイッターを履歴書代わりに利用する就職活動が注目を集めている。
ツイッターは、140文字以内の「ツイート」と呼ばれる短文が投稿できるSNSとして知られているが、画像などのアップロードも可能であるため、短文以外にも、カラー写真やイラスト、短いデジタルコンテンツなどを組み込んだレジュメやプレゼンテーションデータ、履歴書などを作成することができる。
更に、米Twitter社の「Vine Labs」が開発した「Vine」というビデオサービスアプリケーションを利用すると、ツイッターやフェイスブック上に最大6秒間の動画を掲載することができる。Vineは2013年1月に始まったサービスだが、米国では、同年2月に、Vineを用いたビデオ履歴書を使って、自分を企業の採用担当者に売り込み、採用につながったという求職者の話が、テレビで紹介され、話題になった。
米国の投資会社Union Square Ventures社や、IT企業のEnterasys社などでは、紙の履歴書を不要とし、ツイッター履歴書や、応募者が利用しているSNSのリンクの送付を求めている。これらの企業では、「紙の履歴書よりも、ツイッター履歴書によるプレゼンや、SNSのリンクの方が、応募者の人物像を具体的に知ることができる」などとして、ツイッター履歴書が採用に有効な手段であるとしている。
(横田一輝 ICTディレクター / 2013年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報