つぎねふ(読み)ツギネフ

デジタル大辞泉 「つぎねふ」の意味・読み・例文・類語

つぎねふ

[枕]山城やましろ」にかかる。語義・かかり方未詳
「―山城道やましろぢ他夫ひとづまの馬より行くに」〈・三三一四〉

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精選版 日本国語大辞典 「つぎねふ」の意味・読み・例文・類語

つぎねふ

  1. 地名山城(やましろ)」にかかる。語義・かかりかた未詳。
    1. [初出の実例]「都芸泥布(ツギネフ) 山城女(やましろめ)木鍬(こくは)持ち 打ちし大根(おほね)」(出典古事記(712)下・歌謡)
    2. 「次嶺経(つぎねふ) 山背道を 人妻の 馬より行くに 己妻(おのづま)し 歩(かち)より行けば」(出典:万葉集(8C後)一三・三三一四)

つぎねふの補助注記

「継苗生」で植林用の苗を植える場所とする説(本居宣長)、ツギネを「十巻本和名抄‐一〇」などに「及已〈略〉豆岐禰久佐」とある植物のふたりしずかとし、それが生えている場所とする説(福井久蔵)のほか、挙例の「万葉集」の「次嶺経」から、次々に峰が続く、また大和から山城へ峰を次々と越えて行く(下河辺長流賀茂真淵)などの説もあるが、未詳。

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