改訂新版 世界大百科事典 「ツルシダ」の意味・わかりやすい解説 ツルシダOleandra タマシダに近縁なシダ類であるが,一見,低い灌木に似た種もあるツルシダ科の多年生,常緑草本。根は地上をはうものもあるが,直立するものでは質は硬く,低いやぶをつくり,密に圧着した鱗片によっておおわれる。根茎に関節をつくって出る葉はまばらにつくか,等間隔に房状につき,単葉で,全縁,多くは狭楕円形で,先端はとがり,紙質から革質。葉脈は遊離脈で,平行して葉縁に走る。胞子囊群は葉脈の上につき,しばしば中肋に近接する。包膜は腎臓形。熱帯に広く分布し,山頂の開けた場所に群生する。東南アジアのO.pistillaris(Sw.) C.Chr.は山頂でやぶをつくる。執筆者:加藤 雅啓 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by