てえ(読み)テエ

デジタル大辞泉 「てえ」の意味・読み・例文・類語

てえ〔てへ〕

[連語]「と言う」の已然・命令形「と言え」の音変化。→ちょう[連語]
「我のみや子持たる―ば高砂の尾のに立てる松も子持たり」〈拾遺雑賀

てえ

[連語]と言う」の音変化。くだけた言い方。「ってえ」の形でも用いられる。「なんてえやつだ」「するってえと」

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精選版 日本国語大辞典 「てえ」の意味・読み・例文・類語

てえ

  1. 〘 連語 〙 「と言う」の変化した語。
    1. [初出の実例]「幾らカクラてえお強請(ねだり)申すのでげすから貰ふ方では限りはねえ」(出典真景累ケ淵(1869頃)〈三遊亭円朝〉四九)
    2. 「名高い堀の小万さんてエのは、妾共たア又一段古い人なんです」(出典:杏の落ちる音(1913)〈高浜虚子〉二)

てえの補助注記

「と言う」の連用修飾の形「と言っ(た)」にあたる「てっ」の例も見られる。「滑・浮世風呂‐四」の「これをおめへに買(かへ)(テッ)たら高々三文だろう」など。


てえてへ

  1. 〘 連語 〙 「と言う」の已然形・命令形に相当する「と言え」が変化した語。
    1. [初出の実例]「今さらにとふべき人もおもほえず八重むぐらしてかどさせりてへ〈よみ人しらず〉」(出典:古今和歌集(905‐914)雑下・九七五)

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