テオドシウス朝(読み)テオドシウスちょう(その他表記)Theodosius

改訂新版 世界大百科事典 「テオドシウス朝」の意味・わかりやすい解説

テオドシウス朝 (テオドシウスちょう)
Theodosius

ローマ皇帝テオドシウス1世の死(395)後,帝国東部ではアルカディウス帝を経てテオドシウス2世の死(450)まで,西部ではホノリウス帝を経てウァレンティニアヌス3世の死(455)までをいう。王朝理念を正統性の根拠として幼少帝が続いたため,統治の実権はほとんど宮廷役人や武将に握られた。この時期,法制的にはローマ帝国はなお一つだが,東・西両帝国の様相は相違性を強め,特にゲルマン諸族の相次ぐ侵入を受けた西部の衰勢は著しかった。この王朝では,王朝始祖の資質を強く受け継いだのは帝位に就いた男性より,むしろプルケリア,ガラ・プラキディアら帝室女性であったようだ。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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