テトラヒドロピラン

化学辞典 第2版 「テトラヒドロピラン」の解説

テトラヒドロピラン
テトラヒドロピラン
tetrahydropyran

C5H10O(86.14).アミレンオキシドともいう.1,5-ジブロムペンタンを水と加熱するか,ジヒドロピランを接触還元すると得られる.刺激臭をもつ無色液体.融点-42.9 ℃,沸点88 ℃.0.8814.1.422.双極子モーメント1.87 D.多くの有機溶媒および水に易溶,熱水には冷水よりも難溶.水蒸気蒸留され,8.5% の水と沸点71 ℃ の共沸混合物をつくる.燃えやすく,空気と長く接触すると過酸化物をつくりやすい.開環共重合性があるが,硝酸で酸化すると高収率でグルタル酸を与える.工業用溶剤に用いられる.[CAS 142-68-7]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android