グルタル酸(読み)ぐるたるさん(その他表記)glutaric acid

日本大百科全書(ニッポニカ) 「グルタル酸」の意味・わかりやすい解説

グルタル酸
ぐるたるさん
glutaric acid

飽和の鎖式ジカルボン酸の一つ。1,3-プロパンジカルボン酸またはペンタン二酸ともいう。実験室的には1,3-ジブロモプロパンにシアン化ナトリウムを作用させてグルタロニトリルとし、それを加水分解することにより得られる。化学式HOOC(CH2)3COOH、分子量132.1。酢酸よりやや強い酸である。無色針状結晶で、融点98~99℃、沸点302~304℃。水、エタノールエチルアルコール)、エーテルによく溶ける。可塑剤の合成中間体として用いる。糖・脂肪などの代謝回路(TCA回路)に関与していて、生物学的にも重要である。

[廣田 穰]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「グルタル酸」の解説

グルタル酸
グルタルサン
glutaric acid

pentanedioic acid.C5H8O4(132.11).HOOC(CH2)3COOH.シクロペンタノールあるいはシクロペンタノンを酸化するか,グルタコン酸水素付加で合成される.実験室的には,1,3-ジブロモプロパンにシアン化カリウムを作用させて,ジニトリルとして加水分解すると得られる.無色の板状結晶.融点97~98 ℃,沸点302~304 ℃,200 ℃(2.7 kPa).水,エタノール,エーテルに易溶.種々の合成高分子用可塑剤の合成原料として用いられる.[CAS 110-94-1]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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