テラピム(その他表記)Teraphim

改訂新版 世界大百科事典 「テラピム」の意味・わかりやすい解説

テラピム
Teraphim

旧約聖書で言及されている,家の礼拝に用いられた家族神の神像イスラエル人も土地定着時代にはこれを用い(《士師記》17:5),サウルの娘ミカルの部屋にもあった(《サムエル記》19:13)。後代のヤハウェ主義者たちはその使用を偶像崇拝として非難した。族長物語では,ヤコブの妻ラケルがその父ラバンの家からテラピムを盗み出して,ラクダの鞍の下に隠したという(《創世記》31)。ヌジ出土文書から財産相続権とのかかわりが推測される。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 並木

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android