化学辞典 第2版 「テルル化亜鉛」の解説
テルル化亜鉛
テルルカアエン
zinc telluride
ZnTe(192.99).ZnとTeの混合物を融解するほか,アルカリ性水溶液中でZnOとTeとを反応させると得られる.赤褐色の粉末.昇華精製によりルビー赤色の立方晶系結晶となる.せん亜鉛鉱型構造.水和物も得られている.密度6.34 g cm-3.融点1239 ℃.微毒性がある.乾燥空気中ではかなり安定であるが,水や希塩酸に溶かすと徐々に分解してH2Teを発生する.Ⅱ-Ⅵ化合物半導体.バンドギャップ2.26 eV.半導体,光伝導体などの材料に用いられる.[CAS 1315-11-3]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報