化学辞典 第2版 「光伝導体」の解説
光伝導体
コウデンドウタイ
photoconductor
光伝導性を示すものをいう.光検出素子として用いた場合に,光電管や光電子増倍管に比べて,周波数特性や温度特性などはよくないが,光電管などでカバーできない近赤外より長い波長領域でも感度があるものもあり,小型,軽量につくることができ,また,電源も乾電池や水銀電池で作動できるなどの特徴がある.もっとも一般的に使われているものは可視光用のCdS薄膜である.CdSは人間の視感度に近いことが特徴で,カメラのTTL機構に使われているものにはこれが多い.そのほかに,可視光用としては,ZnS,Cd1-xZnxS,CdSe,CdS1-xSex,CdTeなど,近赤外用としては,PbS,PbSe,PbTe,Geなど,赤外用としては,InSb,InAs,Hg1-xCdxTe,Auなどの不純物を加えたGeなどが用いられている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報