普及版 字通 の解説
17画
(異体字)
15画
[字訓] ゆきなやむ・めぐる
[説文解字]
[字形] 形声
声符は亶(たん)。〔玉〕に「轉ずるなり。移るなり」とあって、行きなやんで回することをいう。〔易、屯、六二〕に「屯如(ちゅんじょ)たり、如(てんじよ)たり。馬に乘ること班如たり。寇せんとするに匪(あら)ず、婚(こんこう)せんとするなり」とあり、その爻辞は、古代の略奪結婚を歌う詩句の残片と考えられる。〔説文〕八上に「(てん)は何なり」とあるのは、「(てんくわい)なり」の誤りであろう。〔楚辞〕に「回」という語が多くみえる。
[訓義]
1. ゆきなやむ、たちもとおる、
2. めぐる、うつる、したがう、おう。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕 毛止保留(もとほる) 〔名義抄〕 コユ・オモムク・ウツル 〔立〕 イヨイヨ・ハヤシ・メグル・モトホル・―トナヤマシ・ウツル 〔字鏡集〕 マハル・カタタチ
[語系]
()dian、轉(転)tiuanは声近く、ともにめぐる意がある。また(遷)tsjian、旋ziuanも同系の語とみてよい。
[熟語]
徊▶・回▶・廻▶・危▶・窮▶・蹇▶・如▶・屯▶・途▶
[下接語]
回・屯・
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報