てんと(読み)テント

デジタル大辞泉 「てんと」の意味・読み・例文・類語

てん‐と

[副]
(打消しまたは否定的な意味の語を伴って)まるっきり。てんで。とんと。
「―女郎の指切るは珍しからぬとて」〈浮・禁短気・三〉
まったく。本当に。
「名ばかり聞いて逢うたは今、―御器量」〈浄・手習鑑

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「てんと」の意味・読み・例文・類語

てん‐と

〘副〙 (「てんに」「てんで」などと同語源か)
① すっかりその状態であるさま、疑問に思う余地のないさまなどを表わす語。まったく。十分に。ほんとうに。
評判記・野郎大仏師(1667‐68)序「おちやの日をまつかさの、かさねてと契つつ、そわでとしふるてんと身ぞつらき」
② (打消表現を伴って) 物事をまったく否定するさまを表わす語。さっぱり。まるきり。一向に。てんで。
狂言記釣女(1660)「てんときこゑぬ」
③ きちんとしたさまを表わす語。
歌謡・松の葉(1703)二・狭ごろも「厭はぬ心にてんと結ふた髪を」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

普及版 字通 「てんと」の読み・字形・画数・意味

都】てんと

都を定める。

字通」の項目を見る

途】てんと

危途

字通「」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android