普及版 字通 「デキ・うれえる・うえる」の読み・字形・画数・意味
12画
[字訓] うれえる・うえる
[説文解字]
[金文]
[字形] 形声
声符は叔(しゅく)。叔に俶(てき)・督(とく)の声がある。〔説文〕十下に「なり」、また「一に曰く、憂ふるなり」とみえる。〔方言、一〕によると「關よりして西、秦・晉の」の方言である。金文に弔に従って・(しゆく)に作る字があり、のちの淑の初文。叔は古くは戚(まさかり)を持つ形であるから、はのちの(せき)にあたる字である。すなわち憂の意。はそれより分岐して、声義の転じた字であろう。
[訓義]
1. うれえる、いたむ、なげく。
2. うえる、かつえる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 ウレフ 〔字鏡〕 トモシ・オモフ
[語系]
〔一切経音義〕にを(じく)の古文とする。nyukとnykとは声義近く、〔広韻〕に「は憂ふる貌なり」とみえるが、その字の用例はない。
[熟語]
焉▶・然▶・▶・懣▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報