デッドマン装置(読み)でっどまんそうち(その他表記)dead man's device

日本大百科全書(ニッポニカ) 「デッドマン装置」の意味・わかりやすい解説

デッドマン装置
でっどまんそうち
dead man's device

鉄道における運転士異常時列車停止装置の一種。運転士異常時列車停止装置とは、運転士の急病失神・居眠りなどにより運転操作を継続できなかった場合に、制御回路を断ち、列車に非常ブレーキを動作させ、自動的に列車を停止させる装置である。

 デッドマン装置は、運転士が正常な状態にあることを、ノブ式(主幹制御器のノブまたはハンドルを押さえている方法)、ペダル式(常時ペダルを踏む方法)などの方法により検知している。そして、この状態が中断されたときに非常ブレーキを動作させる。

 なお、主幹制御器やブレーキ、笛弁などの機器が一定時間操作されずにいると非常ブレーキを動作させるEB装置も、運転士異常時列車停止装置の一種である。

[石津一正・横山啓之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android