デルス・ウザーラ

共同通信ニュース用語解説 「デルス・ウザーラ」の解説

デルス・ウザーラ

黒沢明監督ソ連国営モスフィルムの招きで作り、1975年に公開された映画。米アカデミー賞外国語映画賞を受賞し、黒沢監督の復活作となった。20世紀初頭にロシア極東アムール川上流のウスリー川流域を調査したアルセニエフの探検記が原作。案内役の先住民猟師デルス・ウザーラとの交流を通じ、雄大な自然の中で生きる先住民の世界観を描いた。ソ連で全編撮影され、出演者やスタッフも大半が現地人だった。(ボグスラベツ共同)

更新日:

出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報

デジタル大辞泉プラス 「デルス・ウザーラ」の解説

デルス・ウザーラ

1975年製作の日本・ソ連合作映画。原題《Dersu Uzala》。監督:黒澤明、出演:ユーリー・ソローミン、マクシム・ムンズクほか。第48回米国アカデミー賞外国語映画賞受賞。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のデルス・ウザーラの言及

【アルセーニエフ】より

…さらに18年にはカムチャツカ,23年にはコマンドル諸島,27年には沿海州の調査・探検を行い,この地方に住む諸民族の生活・習俗・フォークロアを研究した。作家としては《デルス・ウザーラ》(1923),《シホテ・アリン山脈にて》(1937)などにおいて,ソ連邦極東地方の自然のきびしさと美しさ,タイガに住む人びとへの愛情を描いた。【外川 継男】。…

【黒沢明】より

…アメリカ資本による《暴走機関車》《トラ!トラ!トラ!》の映画化は実現せず,黒沢プロダクション解散のあと,69年,木下恵介,市川崑,小林正樹とともに〈四騎の会〉を結成,その第1回製作《どですかでん》(1970)を初のカラー作品として撮る。71年,自殺未遂事件で再起があやぶまれたが,75年,初の外国映画(ソ連)《デルス・ウザーラ》でよみがえり,モスクワ映画祭グラン・プリ,アカデミー外国語映画賞を獲得。以後,カンヌ映画祭グラン・プリ受賞の《影武者》(1980),フランス政府からレジオン・ドヌール勲章を贈られたあとの《乱》と,多かれ少なかれ外国資本で独自の日本映画を撮り続けた。…

※「デルス・ウザーラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

世界の電気自動車市場

米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...

世界の電気自動車市場の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android