ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ト・アペイロン」の意味・わかりやすい解説 ト・アペイロンto apeiron 「限界 perasをもたぬもの」を意味するギリシア語。特にミレトス派の哲学者アナクシマンドロスの用語。彼は,万物がそこから生成し,またそこへと消滅するもとのものをアルケと呼んだ最初の人であるが,生成消滅が限りなく繰返され万物のうちに存するさまざまの対立的性格 (冷-温,乾-湿) が生じるためにはアルケは必然的に質量的規定を受けぬもの,すなわちト・アペイロンでなくてはならぬと説いた。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報