日本大百科全書(ニッポニカ) 「トキワスズメ」の意味・わかりやすい解説
トキワスズメ
ときわすずめ / 常盤雀
violet-eared cordon-bleu
[学] Uraeginthus granatina
鳥綱スズメ目カエデチョウ科の鳥。同科セイキチョウ属5種中の1種。全長約14センチメートル。雄の前頭と上・下尾筒は空色、顔は青紫色の同属の鳥のなかでもとりわけ青色の目だつ種で、背面は濃いチョコレート色、翼は黄褐色の美しい鳥である。飛翔(ひしょう)中にみられる黒い尾は幅広く、見る人に重量感を与える。アンゴラ、ザンビアなどアフリカ南部に分布し、乾地帯の低木林、耕地に雌雄もしくは小群で生息し、大群になることはない。草本の種子、穀物を好んで食べるが、昆虫などもとる。飼い鳥として日本への輸入は少なく高級種とされ、シホオチョウ(紫頬鳥)ともよばれる。
[坂根 干]