精選版 日本国語大辞典 「とにもかくにも」の意味・読み・例文・類語
と にも=かくにも[=こうにも]
- ① 「とにかくに①」を強めたいい方。
- [初出の実例]「世の中はうき物なれや人ごとのとにもかくにもきこえくるしき〈紀貫之〉」(出典:後撰和歌集(951‐953頃)雑二・一一七六)
- 「加様に興ある事共、只今の様に思召出されて、兎にも角にも御涙のひまなくぞおぼしめされける」(出典:金刀比羅本保元(1220頃か)下)
- ② =とにかくに②
- [初出の実例]「かくしつつとにもかくにもながらへて君がやちよにあふよしも哉〈光孝天皇〉」(出典:古今和歌集(905‐914)賀・三四七)
- 「とにもかくにも虚言多き世なり」(出典:徒然草(1331頃)七三)