最新 地学事典 「トバ火山構造性陥没地」の解説
トバかざんこうぞうせいかんぼつち
トバ火山構造性陥没地
Toba volcano tectonic depression
スマトラ島北部,脊梁のバリサン山脈上にあり,NW-SE方向の延長100km, 幅40kmの陥没地。比高400~1,200mの急崖に囲まれる。トバカルデラとも。長軸の方向は山脈および陥没地の西10~15kmにある右横ずれ活断層のスマトラ断層帯に平行する。周囲には20,000km2の火砕流台地。3回の大規模な火砕流噴火(0.84Ma, 500km3;0.50Ma, 60km3;0.075Ma, 2,000km3以上)とその間の再生隆起(resurgence)により生じた構造。陥没地内は東縁部を除いてトバ湖(標高906m, 水深529m)が占め,湖内のサモシル島と東岸のウルアン高地とは陥没内の隆起部で,両者の間の地溝の比高は湖底からサモシル島頂部まで1,150mに達する。0.075Maの噴火は第四紀最大の噴火とされ,coignimbrite ashの流紋岩火山灰は3,100km離れたインド大陸上のほか,インド洋海底に広く分布する。岩石は多斑晶のHigh-Kカルクアルカリ流紋岩で,主な斑晶は石英・斜長石・サニディン・黒雲母・角閃石。参考文献:M.Knight et al.(1986) J.Geoph.Res., Vol.91
執筆者:小野 晃司
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

