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斑晶 はんしょうphenocryst

翻訳|phenocryst

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

斑晶
はんしょう
phenocryst

顕晶質ないしガラス質石基中に散在する比較的大きな結晶をいう。火山岩または地下浅所の貫入岩中にきわめて普通にみられるもので,地下のマグマだまりマグマの上昇の途中で徐々に冷却するときに晶出した結晶であり,これを取り囲んでいる石基の部分はマグマが地下浅所または地表で急冷される際にできたものである。普通,自形を呈するが,マグマ残液との反応により他形を示すもの,反応縁を有するもの,累帯構造を示すものがある。斑晶鉱物を詳しく調べることにより,地下で徐々に進行したマグマの結晶化の過程(→マグマ分化作用)をたどることができる。

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デジタル大辞泉の解説

はん‐しょう〔‐シヤウ〕【斑晶】

斑状組織の火成岩において、細粒の結晶やガラス質からなる石基の中に散在する大きな結晶。

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百科事典マイペディアの解説

斑晶【はんしょう】

斑状組織

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岩石学辞典の解説

斑晶

斑状の火成岩の中で,細粒またはガラス質の石基中に散在する比較的大きな結晶.普通は肉眼で認められる程度の粒度のもの[Iddings : 1889].斑晶は普通は自形を呈するが,残液との反応によって周囲が溶解して丸味をおびるもの,反応縁を有するものなどがある.同一種類の鉱物が斑晶と石基の中に認められる場合があるが,この場合に斑晶と石基では鉱物の形状や化学成分が異なることも多い.斑晶の粒度は絶対的な大きさで決まるものではなく,石基に対する相対的なもので,斑晶,石基ともに粗粒の岩石も存在する.基本的には両者の形成条件の差を意味するものである.ギリシャ語のphainoは明らかな,crystallusは結晶の意味である[Iddings : 1889].肉眼で識別できるものを巨斑晶(megaphenocryst),顕微鏡を用いないと識別できない小さなものを微斑晶(microphenocryst)と区別することがある[Cross, et al. : 1906].

斑晶

ドイツ語で岩石の石基に散在する大きな構成鉱物.英語の構成要素(porphyritic constituent)に相当する語である[Hatch : 1888].

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世界大百科事典 第2版の解説

はんしょう【斑晶 phenocryst】

火山岩を手にとって観察したとき,肉眼で外形のはっきり見える結晶を斑晶といい,残りの部分である石基と区別する。斑晶はマグマが地表または地表付近に達して急冷し始める以前に,マグマからゆっくり晶出した造岩鉱物である。マグマ中で2粒の鉱物が接するとマグマの表面張力のために再び離れることができない。異なる種類の鉱物が接した場合には,結晶成長速度が異なるために他方を取り囲んでしまうことがある。造岩鉱物の多くは固溶体をつくりうるが,結晶中のイオン移動速度よりも結晶成長の方が速いために,内部から外部に向かって斑晶の組成が不均質となり,累帯構造を示すこともある。

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大辞林 第三版の解説

はんしょう【斑晶】

ガラス質または細粒の結晶からなる石基の中に散在する大きな結晶。火山岩にしばしばみられる。斑晶と石基とからなる組織を斑状組織という。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

斑晶
はんしょう
phenocryst

火成岩をつくっている鉱物の大きい結晶と小さい結晶がはっきり区別できるとき、大きいほうの鉱物粒を斑晶、小さいほうの鉱物粒(ときにはガラス)の集合を石基とよぶ。一般にマグマが冷えて固まるとき、早い時期に結晶した鉱物が斑晶となる。斑晶を多数含む火成岩の構造的な性質を斑状組織という。大きいほうの鉱物粒の直径が0.5ミリメートル以下であれば微斑晶という。マグマが地下の深いところにあってゆっくり冷えている間に結晶した鉱物粒が斑晶であり、マグマが地表近くあるいは地上に出て急速に冷え固まった部分が石基になるのが斑状組織のでき方の一例である。[千葉とき子]

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