トビヤモリ(読み)とびやもり(その他表記)Kuhi's gecko

日本大百科全書(ニッポニカ) 「トビヤモリ」の意味・わかりやすい解説

トビヤモリ
とびやもり
Kuhi's gecko
flying gecko
[学] Ptychozoon kuhli

爬虫(はちゅう)綱有鱗(ゆうりん)目ヤモリ科のトカゲ別名パラシュートヤモリという。インドシナ半島、タイ、マレー半島に分布する。全長約15センチメートル、体形は普通のヤモリに似るが、四肢の各指には水かき状の皮膜があり、胴側、頭側および四肢の縁には皮膜が発達する。また、尾の側面にも鋸歯(きょし)状の皮膜が並ぶ。これらの皮膜は、体の輪郭をぼかして樹上でのカムフラージュに役だつとともに、木から飛び降りるとき、多少とも滑空の補助となる。同じ属にはフィリピン産を含め5種が知られている。

[松井孝爾]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android