四肢(読み)シシ

デジタル大辞泉 「四肢」の意味・読み・例文・類語

し‐し【四肢】

脊椎動物の二対のあし前足後ろ足
人間両手両足。「すらりとした四肢

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「四肢」の意味・読み・例文・類語

し‐し【四肢・四支】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 脊椎動物の体幹から突き出ている二対の運動器官で、前脚と後脚とを合わせていう。一般に両棲類・爬虫類哺乳類にみられるが形態は生活様式によって変化がある。進化的には前脚は魚類胸びれ、後脚は腹びれが変化したもので、鳥類では前脚が翼に変化した。
    1. [初出の実例]「Xixi(シシ)。ヨツノ エダ。すなわち、シソク〈訳〉人や動物の両手・両足」(出典日葡辞書(1603‐04))
    2. 「蛙は二つの眼と四肢とあり」(出典:小学読本(1884)〈若林虎三郎〉二)
  3. 人間の両手と両足。
    1. [初出の実例]「四支不動、百節皆疼、身体太重、猶鈞石」(出典:万葉集(8C後)五・沈痾自哀文)
    2. 「人の生れ落たるからよく養ひ立て、四支百骸つよくなりかたまりて」(出典:敬説筆記(18C前))
    3. [その他の文献]〔易経‐坤卦〕

よつ‐えだ【四肢】

  1. 〘 名詞 〙しし(四肢)〔運歩色葉(1548)〕
    1. [初出の実例]「此馬も番町の払馬だによって、四つ支の筋をきりはなされたところで」(出典:雑兵物語(1683頃)下)

よ‐ふし【四肢】

  1. 〘 名詞 〙 両手と両足。手足しし
    1. [初出の実例]「よふしをやなよ竹となす今朝の雪〈氏重〉」(出典:俳諧・犬子集(1633)六)

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普及版 字通 「四肢」の読み・字形・画数・意味

【四肢】しし

手足。〔韓詩外伝、二〕((ふく))子賤~。鳴琴を彈き、身、堂を下らずして單(ぜんぽ)治まる。~人、子賤を謂ふ。則ち君子なり。四肢を佚し、耳目うし、心氣をらかにして、百官理(をさ)まると。

字通「四」の項目を見る

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百科事典マイペディア 「四肢」の意味・わかりやすい解説

四肢【しし】

脊椎動物の両生類爬虫(はちゅう)類,哺乳(ほにゅう)類の前肢と後肢の総称。魚類の対鰭から進化したと考えられ,前肢は胸鰭,後肢は腹鰭と相同。鳥類の前肢は翼に変化し,後肢を単に肢と呼ぶ。哺乳類の四肢や鳥類の肢は生活様式に応じて種々の進化を示す。ヘビ類などでは退化。
→関連項目あし(肢/脚/足)

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世界大百科事典(旧版)内の四肢の言及

【手】より

…人体を大きく区分すると,〈体幹〉と〈体肢〉になる。体肢はまた四肢ともいい,上肢upper limbと下肢lower limbに分けられる。動物でいえば前肢と後肢である。…

※「四肢」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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