最新 地学事典 「トリプロイド石」の解説
トリプロイドせき
トリプロイド石
triploidite
化学組成(Mn2+,Fe2+)2(PO4)(OH)の鉱物。単斜晶系,空間群P21/a, 格子定数a1.2366nm, b1.3276, c0.9943, β108.23°, 単位格子中16分子含む。縦に条線のある柱状結晶あるいは繊維状,粒状。ピンク・黄・黄褐・赤褐色,まれに緑色,透明ないし半透明で,ガラス光沢~脂肪光沢。劈開{010}に良好,{120}にわずか。硬度4.5~5,比重3.70。薄片では淡ピンク~淡褐色,屈折率α1.725, β1.726, γ1.730, 2V(+)~55°, 光分散r>v強。リン酸塩ペグマタイト中にアルオード石・トリプル石など各種リン酸塩鉱物に伴う。日本では茨城県新治郡千代田町雪入のリン酸塩ペグマタイト中に産した。名称は,化学組成や物理的性質がトリプライトに似ているためtripliteにoidをつけた。
執筆者:坂巻 幸雄・松原 聰
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

