普及版 字通 の解説
12画
[字訓] さる・てながざる
[字形] 形声
声符は柔(じゆう)。〔爾雅、釈獣〕に「、善く(よ)づ」とあり、てながざるの類をいう。〔詩、小雅、角弓〕に「に木に升(のぼ)ることをふること毋(なか)れ」とあり、〔毛伝〕に「(さる)の屬なり」とする。楚人が沐猴(もくこう)とよぶものである。たわけて騒がしいことを雑という。
[訓義]
1. さる、てながざる。
2. たわける、たわけてさわぐ。
3. 字はまた(どう)に作る。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 マタ 〔立〕 マタ・サル 〔字鏡集〕 ケダモノ・ムライヌ・マタ・マク
[語系]
・njiuは同声。(どう)は〔説文〕十二上に「煩はしきなり」とあり、と通用する。nuは〔説文〕五下に「貪獸なり。一に曰く、母猴なり」とするが、その字は手足をあげて舞うかたち。金文に(どう)という字があり、酒にみだれることをいう。を雑の意に用いるのは、と通用の義である。
[熟語]
▶・雑▶・児▶・升▶・▶
[下接語]
猿・・戯・山・捷・飛
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報