ドクガエル(読み)どくがえる(その他表記)poison-dart frog

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ドクガエル」の意味・わかりやすい解説

ドクガエル
どくがえる / 毒蛙
poison-dart frog

両生綱無尾目ドクガエル科に属するカエル総称ヤドクガエルともよばれる。ニカラグア以南、南回帰線以北の中央・南アメリカに分布し、3属(ドクガエル属Dendrobates、フィロバテス属Phyllobates、コロステサス属Colostethus)約90種がいる。体長4センチメートル以下で地上性。赤、黒、黄、緑など、原色の美しい斑紋(はんもん)をもつ。皮膚に有毒なアルカロイド(バトラコトキシンbatrachotoxin、プミリオトキシンpumiliotoxinなど)を含むため、他の動物に捕食されることがない。主として昼間に活動するのはこの理由により、鮮やかな色彩は警戒色である。原住民はこの分泌物を鏃(やじり)に塗って狩猟をする。地上に産卵し、親がオタマジャクシを背中にくっつけて水中へ運ぶ。

倉本 満]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む