…それまではいった豆を微粉にして煮出した液をそのまま飲むというアラビア・トルコ風の飲み方が行われていたが,まず,そのコーヒー液をろ過してかすを除くことに気がついたのである。1763年フランスのドン・マルタンによって袋入りのポットが発表されたのがそれであり,1800年にはド・ベロイのドリップポットが出現して,コーヒーの近代化が確立されたのである。また,飲用が広まるにつれて,それまでエチオピアやアラビアでしか産しなかったコーヒー豆は,ヨーロッパ諸国の植民地拡大にともなって,東南アジア,中南米,中央アフリカなどでも産出されるようになった。…
※「ドリップ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」