ナッツ・リターン（読み）なっつ・りたーん（英語表記）Nuts Return

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ナッツ・リターン

大韓航空の副社長だった趙顕娥(チョヒョナ)が、2014年12月5日に同社航空機内で起こした事件の俗称。この日、米国・ニューヨーク発-韓国・仁川行きの大韓航空機のファーストクラスに趙顕娥が搭乗した際、乗務員のナッツの出し方に激怒し、動き始めていた同航空機を引き返させて責任者を降ろしたことにより、仁川への到着が11分遅れるという事態が発生した。これが「財閥令嬢による行きすぎた行為」と批判を浴び、趙顕娥は、同社のすべての職務を辞任。同月12日には、趙顕娥及びその父で大韓航空を傘下に置く韓進(ハンジン)グループ会長の趙亮鎬(チョヤンホ)が、報道陣の前で謝罪した。同月16日、韓国国土交通省は、航空保安法違反(乗客の協力義務)の疑いで趙顕娥を検察当局に告発すると発表。同省は今後、大韓航空に対し運航停止か課徴金を科すことも明らかにしている。

(2014-12-17)

出典　朝日新聞出版