日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナンヨウスギ科」の意味・わかりやすい解説
ナンヨウスギ科
なんようすぎか
[学] Araucariaceae
裸子植物。ナンヨウスギ目の常緑高木。大きいものは30メートルに達する。葉は螺旋(らせん)配列し、針形でスギに似るものと、扁平(へんぺい)でヤナギに似るものとがある。球花は球形で多数の包鱗(ほうりん)に包まれ、各包鱗の内側に1枚の種鱗と1個の胚珠(はいしゅ)がある。球果は多数の大きな種子をもつ。アフリカを除く南半球に分布し、2属38種知られる。ナンヨウスギ(アローカリア)属Araucariaは樹形が美しく、暖地で栽培される。アガティス属Agathisからはコーパル樹脂を採集する。ともに種子は食用となる。分子系統に基づく分類でもナンヨウスギ科とされる。
[山崎 敬 2018年5月21日]
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