ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説 ナーガールジュナコンダ遺跡ナーガールジュナコンダいせきNāgārjunakonda インドのアーンドラ州のグントゥル地区にある仏教遺跡と,3世紀に栄えたイクシュバーク朝の首都ビジャヤプリーの遺跡とをいう。クリシュナ川中流右岸の台地にある。3世紀に属する多くの宮殿址,仏塔,寺院,僧院の遺跡があり,すぐれた仏教彫刻が残っている。建造物にはめこまれた浮彫の仏伝図,仏塔図,あるいは柱に浮彫された守門神,如来立像などがあり,また,ほら貝に密教の三昧耶形 (さんまやぎょう) を陰刻したものが2点ある。なお仏像図の各場面の間にさまざまなミトゥナ像を配している。なおこれら仏教遺跡は,少し下流のアマラーバティー遺跡と同型式で,発掘された彫刻も似ている。 1926年に発見され,27年に発掘調査された。ナーガールジュナコンダとは「龍樹の山」の意。ダム建設により 54~60年に事前調査が行われ,旧石器時代,新石器時代,鉄器時代の巨石墓なども調査されている。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by