ニカラグア内戦(読み)ニカラグアないせん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニカラグア内戦」の意味・わかりやすい解説

ニカラグア内戦
ニカラグアないせん

大土地所有者と資本家の支持,そしてアメリカの庇護のもとに 40年以上続いてきたソモサ一族独裁に対し,1970年代を通じて武力闘争を行なってきたサンディニスタ民族解放戦線 (FSLN) は 79年7月 19日に勝利をおさめ,ニカラグア革命が成就した。革命政府は当初マルクス主義者から中道派まで含む広い連合からなっていたが,やがて左派が急進的改革に着手すると中道派や財界指導者などが政府を離れ,その一部が旧ソモサ派でアメリカの支援を受けた右派ゲリラ,「コントラ」を支援,再び内戦が始った。しかしコントラが,国際環境が変化してアメリカが同国から手を引くなかで解体し,90年にサンディニスタ政権の座から降りるにいたって内戦は終了した。

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知恵蔵 「ニカラグア内戦」の解説

ニカラグア内戦

独裁者ソモサの打倒を目指して1960年に結成された左翼ゲリラ組織サンディニスタ民族解放戦線(FSLN)が79年に革命に成功し、左翼政権を樹立。82年から米国が支援する右派ゲリラ(コントラ)との間で内戦に突入した。84年には大統領選挙が行われオルテガが圧倒的多数の支持を得て当選。しかし米国の強力な制裁で経済危機に陥った結果、国民が左翼から離反し、90年の大統領選挙では政権が中道・右派連合のチャモロに移った。96年と2001年の大統領選挙では右派が当選した。

(伊藤千尋 朝日新聞記者 / 2007年)

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