日本大百科全書(ニッポニカ) 「ニトロアミン」の意味・わかりやすい解説
ニトロアミン
にとろあみん
nitramine
(1)一般式RNHNO2あるいはRR′NNO2(Rはアルキル基、アリール基など)で表される化合物の総称で、ニトラミンともいう。
(2)H2N-NO2の化学式で表される化合物で、ニトロアミドともよぶ。ニトロウレタンを濃厚な水酸化カリウムで加水分解し、続いて0℃で硫酸酸性にして脱炭酸させ、エーテルで抽出すれば得られる。化学式NO2NH2、式量62.0。
無色の結晶で、75℃で分解する。水、エーテルに易溶、ベンゼンに難溶で、加熱すれば一酸化二窒素(笑気)N2Oと水を生じ、濃アルカリと混ぜると爆発する。水溶液は酸性を示し、速やかに分解する。次亜硝酸(HNO)2の異性体にあたる。
[加治有恒・廣田 穰 2015年3月19日]