裸足同盟の反乱とも呼ばれる。 1639年フランスのノルマンディー地方に起った反王税の民衆反乱。同年7月,下ノルマンディーのアブランシュ市で反塩税一揆が始り周辺の都市と農村に波及し,反徒の数は約2万に達したといわれる。次いで8月カーン市,ルアン市で反税暴動が起り,反乱はノルマンディー全域からパリ地方へ及ぶ形勢となった。そのため,王権は三十年戦争の戦場から軍団をさいて鎮圧にあて,同年 11月終了した。「裸足のジャン」 Jean Va-Nu-Piedsとあだ名された伝説的人物を頭目とし,没落貴族や下級司祭によって指揮された蜂起軍を組織して戦われたが,反乱参加者の多くは製塩関係労務者をはじめ零細民であった。鎮定後の王権による制裁処刑は苛烈をきわめた。