精選版 日本国語大辞典 「ぬっぺら坊」の意味・読み・例文・類語
ぬっぺら‐ぼう‥バウ【ぬっぺら坊】
- 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 「ぬっぺらぽう」とも )
- ① 目鼻などがなく、のっぺりとしていること、目鼻だちなどがはっきりしていないこと。また、そのものや、そのさま。つかみどころのない怪物。のっぺらぼう。ぬっぺらぽん。
- ② 愚鈍なこと。また、その人や、そのさま。
- [初出の実例]「ぬっぺらぼうか、物を言へ」(出典:歌舞伎・助六廓夜桜(1779))
ぬっぺら坊の補助注記
本来は、表面的に平らで、滑らかな様子のものを指す語だったと考えられる。従って、人間の頭部について用いれば、坊主頭を表わし、顔面について用いれば、化粧した顔を表わしたり、目鼻のない妖怪を表わしたりする。さらに、人間の気質について用いれば、とらえどころがなく、はっきりしない人柄をいう。