デジタル大辞泉 「ネットワーク中立性」の意味・読み・例文・類語 ネットワーク‐ちゅうりつせい【ネットワーク中立性】 インターネット上でやり取りされるデータが、コンテンツやサービスの種類によらず、常に平等に扱われること。政府やプロバイダーが、ある特定のコンテンツやサービスのデータ通信の速度や容量を、優遇または制限しないようにすることをさす。ネット中立性。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
知恵蔵mini 「ネットワーク中立性」の解説 ネットワーク中立性 インターネット接続事業者や各国政府は、インターネット上のすべてのデータをユーザーが公平に利用できるようにすべきだとする考え方。同様の考え方は以前から存在したが、「ネットワーク中立性」という言葉は2003年に米国の法学者が用いたことが始まりとされる。「ネット中立性」とも呼ばれる。ネットワーク中立性の推進により、インターネット接続事業者への規制がなされれば、同事業者が特定企業のサービスを制限したり、利害が一致する企業のコンテンツを優遇したりする不公平な事態は避けられる。一方で、規制によってインターネット接続事業者の利益が抑えられれば、近年のインターネット利用の増大による通信障害に対処するためのコスト確保は難しくなる。この規制の是非をめぐる議論は欧米で先行し、日本でも06年に本格的な議論が開始された。米国では15年のオバマ政権時にネットワーク中立性を守る規制が確立されたが、17年のトランプ政権下で米連邦通信委員会(FCC)が同規制を撤廃する方針を発表。これにより、米国発の動画・映像配信サービスの品質低下や値上がりが引き起こされる可能性があることから、日本の利用者への影響も懸念されている。 (2017-11-28) 出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報