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速度 そくどvelocity

翻訳|velocity

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

速度
そくど
velocity

運動物体の位置の時間変化率。すなわち単位時間あたりの変位時刻t に点Pにあった物体が動いて時刻t′に点Qにあるとし,点P,Qを位置ベクトル rt),rt′)で表わす。物体の変位ベクトル を変位に要した時間 t′-tΔt で割ったものを時間Δt の間の平均速度 という。つまり である。Δt をゼロに近づけたときの の極限値を時刻 t における瞬間速度または単に速度という。
平均速度 に平行で,また速度ベクトル v は点Pにおける運動経路の接線に平行である。角速度,面積速度などと区別して,速度を線速度ともいう。速度ベクトル v の大きさ|v|を速さ v といい,力学では大きさと方向をもつ速度ベクトル v と大きさだけを表わすスカラーである速さ v とを区別する。しかし,速度を速さの意味に誤用して光速度位相速度といったり,単に時間変化率の意味で反応速度などということもある。

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デジタル大辞泉の解説

そく‐ど【速度】

物事の進む速さ。スピード。「一定の速度で歩く」「制限速度
単位時間に進んだ距離に方向を合わせたベクトル量。運動する物体の単位時間当たりの位置の変化を表す。単位にはメートル毎秒のほか、ノットが用いられる。
[用法]速度・速力速さ――「速度(速力・速さ)を一定に保つ」など、進む程度を表す語としては相通じて用いられる。◇「速度」は自動車など物体が単位時間内に移動する距離の大小についていうほかに、機械などが単位時間内にする仕事の量の大小についても用いる。「高速道路を一〇〇キロの速度で走る」「この機械は一分間に百部の速度で製本する」◇「速力」は一般に、移動する距離の大小について表す。「この列車は現在時速二二〇キロの速力で走っております」◇「速さ」は最も普通に使われ、移動の距離についても仕事の量についても用いる。「飛ぶような速さで通り過ぎた」

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百科事典マイペディアの解説

速度【そくど】

運動する物体の位置の時間的変化の割合。大きさと方向をもつベクトルで表され,その大きさを速さと呼んで区別する。また距離以外の量についてもその時間的変化の割合を速度ということがある(角速度反応速度など)。
→関連項目運動(物理)加速度

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世界大百科事典 第2版の解説

そくど【速度 velocity】

乗物などで速度というときには,単位時間(1時間とか1秒)に動く距離を表すことが多く,速さ(スピード)と区別しない。しかし,物理学で運動を論ずるときには,これにその運動の方向(各瞬間における軌道接線の方向)と向きを付与してベクトル量としたものを速度と呼び,その大きさを速さと呼んで区別する。物体(正しくは質点)の位置を表すベクトルrは時間tの関数とみられるので,これをr(t)と記すと,速度Vは,で定義される。

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大辞林 第三版の解説

そくど【速度】

物の進む速さ。 「自動車の-」 「最高-」
物事の進み具合。 「講義の-を早める」
〘物〙 〔velocity〕 物体の単位時間あたりの位置変化。位置変化は距離だけでなく方向をも含めてベクトルで表されるので速度もベクトル量である。速度の大きさ(絶対値)を速さという。位置変化でない他の量の時間的変化の割合を表すにも速度という語を用いる。例えば、角速度・面積速度・反応速度など。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

速度
そくど
velocity

日常生活では、速さspeedと同じ意味で使われるが、物理学では運動の方向と単位時間内に動く距離をさす。したがって速度はベクトル量であり、しばしば速度ベクトルとよばれる。速さは速度ベクトルの大きさをさすのに用いられる。数式では速度ベクトルは、ある瞬間における物体の位置ベクトルr(t)の単位時間に関する変化率

で与えられ、その方向は軌道の接線と同じである。物体の運動は大きく等速直線運動(または等速度運動)と加速度運動に分けられる。ニュートンの法則に従って、前者では物体に外から力が作用していないが、後者ではかならずなんらかの外力が作用している。等速円運動は速さが一定であるが、速度ベクトルの向きが絶えず変化しているので後者の例である。これは向心力の存在によるものであるが、このように速度ベクトルの使用は三次元空間における物体の運動の記述、分類に有用である。
 速度ということばは、位置の時間変化だけでなく、広く他の量の時間変化を表すためにも用いられる。たとえば角速度、面積速度などである。前者は回転角度の時間変化であり、半径r、速さvの等速円運動の場合にはv/rで与えられ、一定である。後者は、運動する物体と力の中心とを結ぶ直線が単位時間につくる扇形の面積のことで、物体のもつ角運動量に比例する。これらの一般的な速度に対して、狭義の速度のことを線速度ということもある。[阿部恭久]

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世界大百科事典内の速度の言及

【運動】より

…さてギリシア的な強制運動の理論と,近代力学のそれとの根本的な差は,運動力が運動体に何を与えるか,という問題である。前者はそれを運動そのもの(つまり〈速さ〉)と考え,後者はそれを運動の変化(つまり〈加速度〉)と考えているからである。近代力学の成立はニュートンの運動法則の成立に重なるといってよいが,アリストテレスからニュートンまでの2000年の時間のなかで,古代世界,ビザンティン,イスラム,中世ヨーロッパを経て熟成した運動概念についてのさまざまな研究の歴史の延長上に,ニュートンの運動法則が存在する。…

※「速度」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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