ネパール平和地帯宣言(読み)ネパールへいわちたいせんげん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ネパール平和地帯宣言」の意味・わかりやすい解説

ネパール平和地帯宣言
ネパールへいわちたいせんげん

1975年のネパールのビレンドラ国王による平和地帯の提唱。ネパールは北に中国,南にインドと2大国に接しており,等距離外交を原則としてきた。しかし,シッキム併合問題を契機としてインドとの関係が悪化一方,1967年の中国写真展事件で一時関係が悪化した中国とは,68年以後改善が進み,友好関係が進展した。そこで中印国境における武力衝突後の 75年,ビレンドラ国王は,戴冠式の際に中印はじめ各国にネパール平和地帯構想を提唱した。しかし,インド・ネパール平和友好条約に抵触するとの理由から,インドは同宣言を支持していない。

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