映画監督。7月3日、茨城県生まれ。1953年(昭和28)日本大学を卒業後、東映に入社し、1961年に千葉真一(1939―2021)主演の小品で監督に昇進。『誇り高き挑戦』(1962)、『狼(おおかみ)と豚と人間』(1964)といった現代劇に才能をみせ、そこに力強く表現された、絶望的に戦いを挑む若者たちの姿やアウトローたちの生きざまは、やがて『仁義なき戦い』シリーズ(1973~1974)のような傑出した群像ドラマとして花開いた。日本映画界の製作本数減少とともに大作を監督することが多くなり、『資金源強奪』(1975)のような小品の味わいが薄くなったのは残念だが、その後も『蒲田(かまた)行進曲』(1982)、『火宅の人』(1986)、『いつかギラギラする日』(1992)などでつねに観客の大きな支持を得た。1996年(平成8)日本映画監督協会理事長に就任(~2003)。2000年(平成12)『バトル・ロワイアル』を発表、2002年12月『バトル・ロワイアルⅡ』の制作にとりかかるが翌2003年1月12日前立腺癌(ぜんりつせんがん)により死去。
[岡島尚志]
風来坊探偵 赤い谷の惨劇(1961)
風来坊探偵 岬を渡る黒い風(1961)
ファンキーハットの快男児(1961)
ファンキーハットの快男児 二千万円の腕(1961)
白昼の無頼漢(1961)
誇り高き挑戦(1962)
ギャング対Gメン(1962)
ギャング同盟(1963)
ジャコ万と鉄(1964)
狼と豚と人間(1964)
脅迫 おどし(1966)
カミカゼ野郎 真昼の決斗(1966)
北海の暴れ竜(1966)
解散式(1967)
博徒解散式(1968)
黒蜥蝪(とかげ)(1968)
恐喝こそわが人生(1968)
ガンマ3号 宇宙大作戦(1968)
黒薔薇(ばら)の館(やかた)(1969)
日本暴力団 組長(1969)
血染の代紋(1970)
君が若者なら(1970)
トラ・トラ・トラ!(1970)
博徒外人部隊(1971)
軍旗はためく下に(1972)
現代やくざ 人斬り与太(1972)
人斬り与太 狂犬三兄弟(1972)
仁義なき戦い(1973)
仁義なき戦い 広島死闘篇(1973)
仁義なき戦い 代理戦争(1973)
仁義なき戦い 頂上作戦(1974)
仁義なき戦い 完結篇(1974)
新仁義なき戦い(1974)
仁義の墓場(1975)
県警対組織暴力(1975)
資金源強奪(1975)
新仁義なき戦い 組長の首(1975)
暴走パニック 大激突(1976)
新仁義なき戦い 組長最後の日(1976)
やくざの墓場 くちなしの花(1976)
北陸代理戦争(1977)
ドーベルマン刑事(1977)
柳生(やぎゅう)一族の陰謀(1978)
宇宙からのメッセージ MESSAGE from SPACE(1978)
赤穂城断絶(1978)
復活の日(1980)
青春の門(1981)
魔界転生(1981)
道頓堀川(1982)
蒲田行進曲(1982)
人生劇場(1983)
里見八犬伝(1983)
上海バンスキング(1984)
火宅の人(1986)
必殺4 恨みはらします(1987)
華の乱(1988)
いつかギラギラする日(1992)
忠臣蔵外伝 四谷怪談(1994)
おもちゃ(1999)
バトル・ロワイアル(2000)
バトル・ロワイアル 特別編(2001)
バトル・ロワイアルⅡ 鎮魂歌(2003)
『深作欣二・山根貞男著『映画監督 深作欣二』(2003・ワイズ出版)』
昭和・平成期の映画監督 日本映画監督協会理事長。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報
…いずれも菅原文太の演ずる広能昌三を主人公に,広島,呉における激烈な暴力団抗争を実録ふうに描くもので,第1作の第2次世界大戦直後から第5作の1970年まで時代を追ってドラマが展開し,全5作で一つの大河ドラマを形づくっている。監督はいずれも深作欣二(1930‐ )。脚本は前4作が笠原和夫,第5作のみ高田宏治。…
…忠臣蔵映画の最初のカラー作品は56年の東映作品《赤穂浪士》二部作(松田定次監督),最初のカラー・ワイド作品は57年の松竹作品《大忠臣蔵》(大曾根辰保監督)である。以後,東映,松竹,大映,東宝によるオールスター大作がつづき,78年には東映作品《赤穂城断絶》が,深作欣二監督,萬屋錦之介の大石内蔵助でつくられた。これらのほか,赤穂義士外伝ものは枚挙にいとまがないほどで,とりわけ堀部安兵衛を主人公にした作品が数多い。…
※「深作欣二」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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