ノイマン=ブロッホ方程式(読み)ノイマン=ブロッホほうていしき(英語表記)Neumann-Bloch equation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ノイマン=ブロッホ方程式
ノイマン=ブロッホほうていしき
Neumann-Bloch equation

統計力学の基本的な関数である密度行列 ρ はハミルトニアン H が与えられた場合,次の方程式を満たす。-∂ρ/∂β=Hρ ただし β=kTk はボルツマン定数,T は絶対温度である。Γ 空間内の密度は,量子論的に考察する場合にエルミート演算子に置き換えられる。これを最初に指摘したのは J.vonノイマンであり,彼にちなんで密度行列 ρ をしばしばノイマン演算子という。またノイマン演算子の従う方程式が F.ブロッホにより 1932年に提示されたことから,この方程式をノイマン=ブロッホ方程式という。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

放射冷却

地表面や大気層が熱を放射して冷却する現象。赤外放射による冷却。大気や地球の絶対温度は約 200~300Kの範囲内にあり,波長 3~100μm,最大強度の波長 10μmの放射線を出して冷却する。赤外放射...

放射冷却の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android