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統計力学 とうけいりきがく statistical mechanics

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知恵蔵2015の解説

統計力学

熱力学」のページをご覧ください。

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

とうけい‐りきがく【統計力学】

原子分子の運動を統計的に取り扱い、それらの集まりである物質の巨視的な性質を説明しようとする理論的方法。用いる力学法則によって古典統計力学量子統計力学とがある。統計物理学

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百科事典マイペディアの解説

統計力学【とうけいりきがく】

統計物理学とも。物質を構成する無数の粒子(分子,原子など)の性質・行動を確率論的に処理することによって巨視的な諸現象を説明しようとする物理学の一部門。気体分子運動論始まりボルツマンギブズにより体系が確立された。
→関連項目位相空間(物理)熱力学ボルツマン定数

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世界大百科事典 第2版の解説

とうけいりきがく【統計力学 statistical mechanics】

自然界には種々の物質があり,物質の性質が自然現象の起り方を決めている。人間は古代以来,物質構造についての仮説からその性質を説明しようと努力してきた。その理論の現在の形が統計力学,または統計物理学と呼ばれる学問分野である。統計力学は,ある構造をもつ物質はどのような性質を示すかを予言し,また,ある性質を示す物質はどのような構造をもつはずかという問いに答えて,構造の解明を助ける。 物質は非常に多数の分子や原子,あるいはイオンや電子などから構成されている。

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大辞林 第三版の解説

とうけいりきがく【統計力学】

分子・原子・素粒子などの微視的運動を確率論的に取り扱うことによって、巨視的な物質の性質や法則を導き出す力学。一九世紀末にボルツマンやギッブスが始めた。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

統計力学
とうけいりきがく
statistical mechanics

統計物理学ともいう。物質を構成する多数の粒子の運動に力学法則および電磁法則と確率論とを適用し,物質の巨視的な性質を統計平均的な法則によって論じる物理学の分野。これにより巨視的世界と微視的世界とが結ばれる

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

統計力学
とうけいりきがく
statistical mechanics

熱力学は本来、系全体のマクロな性質を扱うが、それをミクロ古典力学あるいは量子力学的情報から導き出す理論が統計力学である。熱力学では、熱平衡状態におけるマクロな物理量(状態量)に関する基本関係式を求めることができるが、物質に固有な性質に関するいわゆる状態方程式に関してはあらかじめ知られた関係として与えなくてはならない。系のミクロな情報、おもにハミルトニアンから熱平衡状態での状態方程式を導くのが統計力学である。
 統計力学の始まりは気体分子運動論である。気体内の分子の速度分布を初めて求めたのはマクスウェルであるが、ボルツマンは気体が自ら熱平衡状態へ向かうという不可逆現象をH関数の減少によって説明した。この論の是非をめぐる議論によって、不可逆現象が統計性に由来することが明らかになり、エントロピーという量の微視的意味づけが確立された。
 このように力学的な運動を考え、その定常状態として熱平衡状態を記述する試みに対し、ギブスによってアンサンブル理論が導入された。これは、等重率の原理とよばれる、等エネルギー状態の出現確率が等しいとする原理に基づき、多くの同等な系を考え、その集団での平均をもって熱平衡状態の期待値とする考え方である。この理論の正当化には、エルゴード仮説など位相空間での平均と観測の関係が重要になる。外界から孤立し、エネルギーが保存された系を扱うミクロカノニカル集団では、等エネルギー状態にある状態数W(E)の対数がエントロピーになっていることがわかる。
S(E)=kBlnW(E)
この関係はボルツマンの原理とよばれ、統計力学の基礎的性質である。また、温度が決まっている熱源とエネルギーのやりとりがある場合の系のとりうる状態の集団はカノニカル集団とよばれる。そこではエネルギーEiをもつある一つの状態の出現確率は、

で与えられる。ここで、Zは規格化定数で分配関数とよばれる。
 さらには化学ポテンシャルが与えられた粒子源と粒子のやりとりがある場合のグランドカノニカル集団などがある。そこで、粒子数Nをもつある状態iの出現確率は、

で与えられる。ここで、Ξ(クシー)は規格化定数で大分配関数とよばれる。[宮下精二]

不可逆過程の統計力学

統計力学は、熱平衡状態の性質を微視的な情報から求める手法であるが、より一般に、多数の変数が集団としてみせる現象も研究の対象になっている。熱力学第二法則は、熱の流れる方向を規定しているが、その流れ方については何も示していない。そのため、熱平衡状態にどのように緩和していくのかは未知の問題である。ボルツマンのH定理は、この問題に真っ向から取り組んだものであるが、一般化はむずかしく、通常は平衡状態に関してはアンサンブル理論によって取り扱われている。しかし現在、その緩和の問題が、非平衡統計力学の問題として盛んに研究が進められている。
 粗視化による非平衡現象の把握に成功した例として流体力学がある。また、平衡に近い場合の線形応答理論(久保理論)は輸送現象などの解析で成功している。さらに、ブラウン運動の記述で導入されたランジュバン方程式や、分布関数の時間発展に衝突現象を考慮したボルツマン方程式など、さまざまな方法が考案されている。[宮下精二]

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