の門(読み)しやちのもん

日本歴史地名大系 「の門」の解説

の門
しやちのもん

現佐賀市城内じようない一丁目にある。佐賀城唯一の遺構である(重要文化財)本瓦葺入母屋造櫓門で幅二五・四五メートル、奥行四・五五メートル。壁は塗込めで、棟の両端に青銅製の鯱が置かれているのでこの名がある。鯱の高さは一・七〇メートル、重さ約二〇キロで「冶工谷口清左衛門」の銘がある。この鯱は長瀬ながせ町の谷口家によって作られたが、享保一一年の火災後に再鋳されたものと考えられる。天保六年の火災に際してはこの鯱は二の門に飾られていたが焼け残り、その後、本丸近くの現在地に門が再建された時に取り付けられたものと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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