ハイグロマイシンB(読み)ハイグロマイシンビー

化学辞典 第2版 「ハイグロマイシンB」の解説

ハイグロマイシンB
ハイグロマイシンビー
hygromycin B

C20H37N3O13(527.54).放線菌Streptomyces hygroscopicusの生産するアミノサイクリトール系抗生物質.培養濾液から陽イオン交換樹脂IRC-50に吸着させ,0.1 mol L-1 塩酸で溶出する.分解点160~180 ℃.+20.2°(水).pKa 7.1,8.8.水,エタノールに易溶.グラム陽性菌,陰性菌,かびなどに弱い抗菌力を示す.動物用抗生物質薬で,ブタ,ニワトリなど家畜の駆虫薬剤として使用される.LD50 1279 mg/kg(ラット経口).[CAS 31282-04-9]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のハイグロマイシンBの言及

【抗生物質】より

…動物に使用した場合,食用に供される肉,乳,卵などに残留しないよう,抗生物質ごとに使用する動物の発育期,出荷前の使用禁止期間が決められている。動物専用としては,細菌感染を対象とするチロシジン(1961),チオストレプトン(1955),腸内寄生虫の予防と治療にハイグロマイシンB(1958),デストマイシンA(1965),コクシジウム症用のモネンシン(1967),サリノマイシン(1974)などがある。経口的に長期投与を行っても副作用の少ない抗生物質が飼料に添加され,家畜の発育促進に用いられる。…

※「ハイグロマイシンB」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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