改訂新版 世界大百科事典 「ハイポエステス」の意味・わかりやすい解説
ハイポエステス
Hypoestes
キツネノマゴ科ヒポエステス属Hypoestesの多年生の小低木で,旧世界熱帯,マダガスカル,アジアに約150種を産する。日本でハイポエステスの名で観葉植物として多く栽培されるのは,ヒポエステス・サングイノレンタH.sanguinolenta Hook.である。これはマダガスカルの原産で,茎は株もとから分枝して立ち上がり,高さは0.5~1mとなる。対生する葉は卵形でうすく,先のほうが細くとがる。表面は緑色で,全体に赤桃色の斑点模様が一面にはいる。性質はベロペロネによく似る。栽培するには,冬は8℃以上を保つ。日当りを好むが,夏の間は明るい日陰におくと葉の色彩がより美しくなる。種子でも繁殖できるが,5~6月ころ,葉を3枚以上つけた茎を挿せばすぐに発根する。
執筆者:坂梨 一郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報